不可視バーコード技術       

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不可視バーコード技術 - overview


不可視バーコード技術

  
 

プロジェクトの概要

様々な物がデジタル化される一方で,本,新聞等紙メディアは依然多く流通し, これらとデジタルとを結びつける需要は増えています。その手段として,RDタグ,可視バーコード,電子透かし等がありますが, 各々、印刷できずコストがかかる、場所をとり見栄えを損なう,埋め込む対象が自然画に限られ,かつ埋め込められる情報量が少ない,という問題があります。 本プロジェクトでは,2次元バーコードを不可視インクを用いて新聞, 雑誌等の記事に重畳して印刷し, 抽出時には,そのインクに反応する装置を搭載したウェブカメラ等でそれらの写真をとり, 抽出プログラムを用いてそこに含まれるデジタル情報の抽出を行う,不可視バーコード技術の研究,開発を行っています。 本技術により,上記問題を克服し,見栄えを気にせずに紙メディアをはじめとしたアナログメディア にバーコードを印刷でき,アナログの世界とディジタルの世界の橋渡しが実現できます。



研究項目

本技術は,印刷物の記事,写真等に重畳されて印刷された2次元バーコードを撮影画像から抽出する抽出技術と, 不可視バーコードの印刷のレイアウトを行うレイアウト技術からなります。以下に,各技術の概要を述べます。

抽出技術

不可視バーコードを発光,可視化し,撮影した画像(下図の左上の画像)においては,元の記事(文字,テキスト)と,バーコードが重畳 しているため,通常のバーコードリーダーでは情報を抽出できません。 抽出技術においては,このように元の記事等に重畳して印刷された不可視バーコードの画像から, 重畳されている文字,画像等の成分を排除し,バーコードの情報の抽出を行います。 具体的には,下記の図にあるように,まず,撮影画像に対し,画像処理を行い,ステルス(不可視)インクを 強調した画像を作成し,2次元バーコードを再構成し,エラー訂正を行い,情報を抽出します。この 抽出アルゴリズムはPCを用いてリアルタイムに,携帯電話に実装したとしても撮影してから約0.5秒で情報を抽出できます。



レイアウト技術

上記抽出技術を用いても,不可視インクの質,紙質や,それらの相性によっては,抽出が困難な場合もあります。 レイアウト技術においては,被対象印刷物の印刷が許される範囲内において, 不可視バーコードを印刷,抽出した場合をシミュレーションし, 不可視バーコードを印刷する最適の場所,大きさ,角度等を決定し,100%に近い抽出成功率の実現も可能です。



論文

  • 上條浩一,南 正輝,森川博之,“ マーカとマッチングコンテンツを用いたアナロ
    グメディアからの情報取得,”電子情報通信学会総合大会,講演番号=A-15-12, Mar.2010
  • K.Kamijo, M.Minami, H.Morikawa, An Invisible Hyperlink Marker, IEEE / ICSPCS, pp. 1-10, 2009
  • 上條浩一,上條 昇,張 綱,南 正輝,森川博之,“ ハイパリンク不可視マーカの
    ためのスキップビット符号化方式,”電子情報通信学会総合大会,講演番号 .DS-3-6, Mar. 2009  
  • 高柳雄太郎,上條浩一,甲藤二郎,“ 色チャンネル推定を用いた不可視バーコー
    ド抽出,”電子情報通信学会技術研究報告 MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 109(149), pp. 31-36, Jul, 2009. 
  • 上條浩一,張綱,上條昇,南正輝,森川博之,“ 不可視バーコードにおける印刷
    支援システム,”情報処理学会論文誌,Vol.50 No.11, pp. 2607-2617, Nov. 2009. 
  • 上條浩一,南正輝,森川博之,“ ハイパリンク不可視マーカ,”電子情報通信学会
    論文誌 Vol. J92-D, No.8, pp.1425-1439, Aug, 2009. 
  • Koichi Kamijo, Noboru Kamijo, and Gang Zhang,"Invisible Barcode with Optimized Error Correction, " Proc. of the 2008 IEEE Int’l Conference on Image Processing, 2008.
  • 上條浩一,張綱,上條昇,"不可視バーコード技術における印刷支援システム," 情報処理学会,DICOMO2008,2008.(優秀論文賞受賞)
  • 上條浩一,上條昇,"不可視バーコードにおけるエラー訂正方式の考察," 電子情報通信学会,2008.
  • 上條浩一,上條昇,"不可視バーコード技術とその応用," 日本光学会,2007.
  • Koichi Kamijo, Noboru Kamijo, and Masaharu Sakamoto,"Electronic Clipping System with Invisible barcodes," Proc. of the 14th annual ACM int’l conference on MultiMedia, pp. 753-762, 2006.
  • 上條浩一,上條昇,阪本正治,"電子スクラップシステム," 情報処理学会誌,Vol. 47, No.7, pp.2168-2181, 2006.
  • 上條浩一,上條昇,阪本正治,"電子スクラップシステム," 情報処理学会, DICOMO2005,2005.(優秀論文賞,および優秀プレゼンテーション賞受賞)

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  • [日本IBMプレスリリース(2006年7月)]印刷物とデジタル情報の連携の利用範囲を広げる技術を開発- http://www-06.ibm.com/jp/press/20060713003.html