サービス品質 - サービス・プロセス・ソリューション


サービス・プロセス・ソリューション


Document Analytics

ITシステムの構築といったプロジェクトではユースケース、設計書など各種ドキュメントが作成されます。これらの品質は後工程にも影響を与えるため重要であるため、今までは目視でのレビューにより欠陥を発見することが行なわれていました。多くのプロジェクトで、ドキュメントの多くは一般オフィス・ファイルで、プロジェクト固有のフォーマット・記法で書かれていることが多く、たとえ単純なチェックであっても自動化技術を適用することが困難でした。

私たちはこうした状況で対処する技術として、プロジェクト固有のフォーマットで書かれた文書から論理構造をもった情報を抽出 (ドキュメント・モデリング技術) し、構造を考慮した分析を行うツール (ドキュメント品質検証ツール) を開発しています。これにより、例えば、「画面定義書で参照しているメニューIDが一覧に定義されているか?」といった参照存在チェックや、ユースケース記述に特化した記載内容チェックやテストケース生成の自動化などができるようになっています。

参考文献:

Program Analysis

私たちは、プログラム解析や形式手法の技術 (理論と実践の両方) を利用し、主に、プログラム理解、テスト支援、脆弱性検査を中心に研究を行っています。プログラム理解では、COBOLプログラムからビジネスルールを抽出する技術を開発し、実際の保険業務で用いられる基幹システム (COBOLプログラム) へ適用しました。また、テスト支援では、プログラムの動作を解析することによって、網羅性の高いテスト入力データを自動生成することに取り組んでいます。これらの技術は、レガシーマイグレーション (レガシーシステムを新システムへ置き換える作業) におけるコスト削減やリスク削減に役立つものです。また、脆弱性検出においては、ウェブ・アプリケーションを対象とした独自の文字列解析 (実行時に起こり得る文字列を推論する静的解析) を開発しました。この解析器は、ウェブ・アプリケーション・スキャナRational AppScanに利用されています。



参考文献:

Service Ticket Analysis

Ticket Analysis は、IBM Researchで開発した技術を適用して行うチケット (サービス依頼) 分析のサービスです。この分析サービスでは、障害対応、利用者からの問い合わせ対応等を含む、チケットのレコードを入力として、作業量分析、ピーク分析、障害回復時間分析、稼動率分析などを行い、分析結果をレポートとして作成します。私たちは、IBM Content Analyticsのテキスト分析技術を利用して、チケットのテキスト記述を分析した結果を、チケット分析に生かす研究を行っています。

私たちは現在、アプリケーション保守サービス (AMS) 担当部門と連携して、この分析サービスに取り組んでいます。チケット分析を通じ、サービス・コストの削減、対応するまでの時間短縮、対応人員の知識強化等、よりよいサービスににつながる案を提示できる研究を目指しています。

一定規模以上の保守要員によってチケットの処理を行っている現場では、それらのチケットの解決情報をノウハウとして集約しFAQ (Frequently Asked Questions: よくある質問の回答集) として提供する事は、コストの削減の観点から極めて重要です。

FAQの提供によって期待される効果は、

  1. エンドユーザがFAQを参照する事で、チケットの発生件数を抑える事が期待できます
  2. 保守要員の間で効率的な知識共有が図れるため、チケット処理の平均時間の減少が期待できます

以上の背景から、東京基礎研究所では、特に3つの点において研究を行っています。

  1. チケットの情報を精度高くクラスタリングして必要性の高いFAQへの集約を行う方法
  2. FAQの中からもとめる情報を効率的に検索する方法
  3. 直感的な操作性により、FAQを作成・更新する方法